頭痛は整体で改善できる?原因と施術のポイント|Habi Gym
慢性的な頭痛に悩まされている方は少なくありません。薬に頼る日々が続くと、根本的な解決にはならないのではと不安になることもあるでしょう。実は、頭痛の多くは首や肩の筋肉の緊張、姿勢の歪みが原因となっており、整体によるアプローチで改善が期待できるケースが多数報告されています。本記事では、頭痛と整体の関係について、理学療法士の専門的視点を交えながら詳しく解説していきます。
頭痛の種類と原因
頭痛には大きく分けて一次性頭痛と二次性頭痛があります。一次性頭痛には緊張型頭痛、片頭痛、群発頭痛などが含まれ、二次性頭痛は他の疾患が原因で生じるものです(参照)。
緊張型頭痛の特徴
緊張型頭痛は最も一般的なタイプで、頭全体が締め付けられるような鈍い痛みが特徴です。長時間のデスクワークやスマートフォンの使用により、首や肩の筋肉が持続的に緊張することで発症します。筋肉の血流が悪化し、疲労物質が蓄積することで痛みが生じるのです(参照)。
理学療法士コメント:「緊張型頭痛の患者様の多くは、僧帽筋上部や後頭下筋群に顕著な筋緊張が認められます。触診で圧痛点を確認すると、その部位と頭痛の関連性が明確になることが多いです」
片頭痛のメカニズム
片頭痛は脈打つような強い痛みが片側(または両側)に生じ、吐き気や光・音への過敏を伴うことがあります。脳血管の拡張や三叉神経の活性化が関与していると考えられています(参照)。ストレス、睡眠不足、特定の食品などがトリガーとなることが知られています。
理学療法士コメント:「片頭痛は血管性の要因が強いですが、頸椎の可動域制限や姿勢不良が症状を悪化させる要因になることも臨床では多く見られます」
姿勢と頭痛の深い関係
現代人の生活習慣は頭痛を引き起こしやすい姿勢を作り出しています。特にスマートフォンやパソコンの使用時に見られる前傾姿勢は、首に大きな負担をかけます。
ストレートネックがもたらす影響
正常な頸椎は緩やかなカーブを描いていますが、長時間の不良姿勢により頸椎が真っ直ぐになった状態をストレートネックと呼びます。この状態では頭部を支える筋肉への負担が増大し、慢性的な筋緊張から頭痛が発症しやすくなります(参照)。
理学療法士コメント:「レントゲン画像でストレートネックを確認できる患者様の約70%が頭痛を訴えるという報告もあります。頸椎のアライメント改善は頭痛治療の重要な要素です」
猫背と肩こりの連鎖
猫背姿勢は肩甲骨周囲の筋肉を常に伸張させ、僧帽筋や菱形筋の機能不全を招きます。この状態が続くと肩こりが慢性化し、やがて後頭部や側頭部への関連痛として頭痛が現れます。
整体による頭痛改善のアプローチ
整体では、筋肉の緊張緩和、関節可動域の改善、姿勢の調整を通じて頭痛の根本原因にアプローチします。薬物療法とは異なり、身体の自然治癒力を高めることを目的としています。
筋膜リリースの効果
頭痛に関連する筋肉や筋膜の癒着を解放することで、血流が改善し痛みが軽減します。特に後頭下筋群、胸鎖乳突筋、僧帽筋へのアプローチが効果的です。筋膜リリースにより神経の圧迫が解消されると、即座に症状が和らぐケースも見られます。
理学療法士コメント:「筋膜の連続性を考慮すると、頭痛改善には頭頸部だけでなく胸郭や骨盤のアライメントも重要です。全身的な評価と施術が必要になります」
頸椎調整の重要性
頸椎の可動域制限や小さなズレ(サブラクセーション)が神経や血管を圧迫し、頭痛を引き起こすことがあります。整体による穏やかな頸椎調整は、関節の動きを正常化し神経系の機能を改善します(参照)。
理学療法士コメント:「頸椎調整は繊細な技術が求められます。無理な手技は避け、患者様の身体の反応を見ながら段階的に進めることが安全で効果的なアプローチです」
日常生活でできるセルフケア
整体での施術効果を持続させるには、日常生活での習慣改善が不可欠です。
正しい姿勢の維持
デスクワーク時は、モニターを目線の高さに設定し、椅子に深く腰掛けて背筋を伸ばすことを意識しましょう。30分ごとに立ち上がって軽いストレッチを行うことで、筋肉の過度な緊張を防ぐことができます。
理学療法士コメント:「理想的な座位姿勢では、耳・肩・股関節が一直線上に並びます。この意識を持つだけでも頸部への負担は大きく軽減されます」
ストレッチの実践
首回しや肩甲骨の動きを促すストレッチを1日数回実施することで、筋肉の柔軟性が保たれます。特に起床時や就寝前のストレッチは効果的です。無理のない範囲で継続することが重要です。
よくある質問(FAQ)
Q1: 頭痛で整体を受けるとすぐに効果は出ますか?
A: 個人差がありますが、緊張型頭痛の場合は施術直後から軽減を感じる方が多くいます。ただし根本的な改善には複数回の施術と生活習慣の見直しが必要です。片頭痛の場合は、整体により発作の頻度や強度が減少することが期待できます。
Q2: どのくらいの頻度で整体に通えばよいですか?
A: 症状の程度によりますが、初期は週1〜2回、症状が安定してきたら月1〜2回のメンテナンスをおすすめします。理学療法士や整体師と相談しながら、あなたに最適な通院ペースを見つけることが大切です。
Q3: 整体で改善しない頭痛もありますか?
A: はい。脳腫瘍や脳出血などの重篤な疾患による二次性頭痛は整体の適応外です。突然の激しい頭痛、神経症状を伴う頭痛、徐々に悪化する頭痛などは、まず医療機関での精密検査が必要です。整体師は適切に医療機関への受診を勧める判断力も持っています。
まとめ
頭痛と整体の関係について、原因から施術アプローチ、日常のセルフケアまで解説してきました。多くの頭痛は筋肉の緊張や姿勢の問題から生じており、整体による身体の調整が有効な選択肢となります。ただし、すべての頭痛が整体で改善するわけではなく、医療機関での診断も重要です。慢性的な頭痛に悩んでいる方は、専門家に相談し、あなたに合った改善方法を見つけてください。身体のバランスを整えることで、薬に頼らない快適な生活が手に入る可能性があります。
参考文献
- 日本頭痛学会「頭痛の診療ガイドライン」https://www.jhsnet.net/
- 厚生労働省「慢性疼痛対策」https://www.mhlw.go.jp/
- 日本理学療法士協会「筋骨格系理学療法」https://www.japanpt.or.jp/
- 国際頭痛分類第3版(ICHD-3)https://www.ichd-3.org/
- 日本整形外科学会「頸椎症性神経根症診療ガイドライン」https://www.joa.or.jp/
Habi Gymは、国家資格の理学療法士が常駐しているため、持病をお持ちでも、専門的な観点からオーダーメイドのプログラムを提供することできるパーソナルジムです。リハビリで病院やクリニックに通っていたが、その後も体の悩みが改善されない方は一度ご相談ください。

